創作: 2023/12
紙: レザック 40×40 cm
インドサイはずっと折りたかった題材ですが、過去に何回かチャレンジして失敗していました。今回ようやく形にすることができました。
腹側も閉じています。
今回は頭から作り始めました。とりあえず鶴の基本形から作ります。
紙のフチが背中側に来る、背割れ構造です。
鶴の背中のカドを角に、羽根のカドを耳にしました。
フチの入り方があまりよくなく、立体感もないですが、仕上げでどうにかなると考えてとりあえず進めていきます。
背割れ・腹割れの概念については宮島登さんが分かりやすくまとめています。
https://origami-fantasia.com/907/
作った頭を配置して、オリヒメで全体のカド配置を考えていきます。
とりあえずこんな感じです。展開図は左半分のみ描いています。
胴体の面を作りこむために、頭だけ背割れで体が腹割れのタイプの作品にします。この方法は、胴体で面表現をしつつ、頭で辺カドを使いたいときに非常に有効です。橋本遼さんのシロサイ、中村楓さんのスティラコサウルス、神谷哲史さんのウシなどで使われています。欠点は頭に紙の裏が出てしまうことです。
https://www.origamihouse.jp/book/yamaguchi/seitoh/newgen.html
https://origami.jp/magazine/154/
https://www.origamihouse.jp/book/yamaguchi/seitoh/transcendent.html
紙を手に取り、オリヒメで描いた折り筋を足掛かりにして折り始めます。
オリヒメでメモしながら折り進めていき、こんな感じになりました。バランスが悪く、全然うまくいっていません。
インドサイを折る上で難しいのは、何枚もの装甲が重なったような見た目の胴体です。下の絵の赤線でなぞったところが難しく、苦戦していました。
ここで、赤線の部分は大きな45°の内部カドを両側で段折りして作れそうだと思いつきました。
とりあえず下半身の領域が多すぎて持て余していたので削ります。
この状態で、さっきのアイデアをもとに紙を捏ねくり回します。だいぶ下半身の領域を減らしたので、後ろ足を出すのに苦戦しました。
なんとか胴体を作ることができました。ここまで来れば完成にこぎつけられそうです。
肩や脚の造形を考えていきます。
後はレザックで本折りして完成です!
…顔の造形が微妙に本物に似ていないのが気になります。ここにきて、やはり最初にしっかり練っておけばよかったと後悔しました。
顔周りをいじり、胴体の仕上げも見直しました。顔の輪郭やフチの入り方はよくなりましたが、抜本的な改善はできませんでした。
完成です!
比率は2 : 1+√2です。
オリヒメの画面はこんな感じです。